むかご日記

@霞ヶ関。2021年-2023年フランス留学(エクス・アン・プロヴァンス政治学院→パリ政治学院)

渡仏71週目 ランスへの小旅行とパリでの年越し

2022年12月26日〜2023年1月1日

クリスマス気分のまま、日本から来てくれた配偶者とランスへ小旅行。ランスはパリから電車で45分程度なので十分日帰りができる距離。

目当ては教会。フランス最初期の教会の一つサン・レミ聖堂と、フランスの三大ノートルダムの一つと言われるゴシック様式ノートルダム大聖堂がある。

f:id:mukago3:20230103212254j:imageランスのノートルダム大聖堂は彫刻が圧巻。f:id:mukago3:20230103212408j:image大胆なポーズと表情。f:id:mukago3:20230103212511j:image身廊のヴォールトの高さは38m、数値以上に感じる上昇感。f:id:mukago3:20230103212540j:image後陣にはシャガールのステンドグラス。中央最上部に創造神の手、その下には聖霊をあらわす白鳩、そして十字架にかかったキリストやアブラハムの物語。右には黙示録の下にジャンヌダルクやクローヴィスの洗礼、左には聖母マリアダビデやソロモン王。

f:id:mukago3:20230103212621j:imageここでクローヴィスが洗礼を受け、歴代のフランス王たちが戴冠式を行った。

f:id:mukago3:20230103212735j:imageシャンパーニュ地方らしく、葡萄酒づくりの過程を描いたステンドグラスもある。

f:id:mukago3:20230103213324j:imageノートルダムからしばらく歩いたところにサン・レミ聖堂。f:id:mukago3:20230103213343j:image内陣にクローヴィスに洗礼を授けた聖レミの墓所がある。

f:id:mukago3:20230103213458j:image11世紀半ばのロマネスク様式の翼廊の壁と柱、12世紀の薔薇窓。

 

面白かったのが、ノートルダム大聖堂の隣にあるトー宮殿。戴冠式のため、時には1ヶ月以上の旅を経てランスにやってきた一行が宿泊した宮殿で、解説の映像や戴冠式関連の宝物が展示されている。

f:id:mukago3:20230103214201j:imageキリストの産衣、聖母マリアのローブ、洗礼者ヨハネの経帷子、シャルルマーニュ大帝の右手の骨のかけらが納められた聖遺物容器。

f:id:mukago3:20230103213819j:imageノートルダム大聖堂の昔の彫刻の一部。

彫刻は文字が読めない民衆に聖書を伝える役割を果たすので、たとえば

f:id:mukago3:20230103213833j:imageアダムの肋骨からイブが作られる。

f:id:mukago3:20230103213951j:image楽園で楽しく暮らすアダムとイブ。

f:id:mukago3:20230103214023j:image禁断の果実を頬張るイブ。

f:id:mukago3:20230103214051j:image楽園から追い出されるアダムとイブ。

今回は旅行に先立って教会建築について勉強してきたので、より一層細部を楽しむことができた。

31日、年越しはシャンゼリゼへ。夜中だし人混みはすごいだろうし行くか迷ったけど、折角なので。

f:id:mukago3:20230103214344j:imageカウントダウンと花火を満喫して、Bonne Annéeと言い合う人たちで溢れる街を通り過ぎ、夜中1時ごろ帰宅。f:id:mukago3:20230103214549j:imageなんとか歩いて帰れる距離でよかった。