むかご日記

@霞ヶ関。2021年-2023年フランス留学(エクス・アン・プロヴァンス政治学院→パリ政治学院)

渡仏47-50週目 パリで過ごした7月

f:id:mukago3:20220806015738j:image7月、最初の何日かベルギーに滞在した後は、ずっとパリにいた。

f:id:mukago3:20220806020753j:imageベルギーから帰ってきたあと、一週間弱アパートにこもっていた。というのも、一つどうにも自信の無かった筆記試験がやはり合格点に足りず、追加レポートが必要になったため。テーマは「米国における住民主導(イニシアティブ)のレファレンダム」。ベルギーにいる間も資料を集めたり構成を考えて、パリに戻ってから集中して書く。米国の直接民主制を話すときレファレンダムとイニシアティブは別物なので、テーマの解釈と問題設定でちょっと困った。

f:id:mukago3:20220806015810j:imageレポート提出後は、マドレーヌのホームセンターとIKEAで生活用品を買い整えた。暑いけれど、散歩がてらセーヌ川を渡りてくてく、30分ほどで着く。IKEAは大物はないけれど台所用品などは充実していてありがたい。帰りは荷物もあるのでメトロで。

f:id:mukago3:20220806015845j:image13日には友人が泊まりに来る。毎日暑いので、ごくごく飲めるサングリアを仕込み、冷たいポタージュや野菜たっぷりタブレ(クスクスのサラダ)を作る。あとはpoilante でパンを、ボンマルシェの食品館でパテ・オン・クルートなどを買い込んで支度完了。

14日はフランス革命記念日シャンゼリゼ通りに行けばパレードを見られるかな?と思うも、交通規制が厳しくて辿り着くのも難しそう。セーヌ川沿いで戦闘機が飛ぶのを見た。

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夜はエッフェル塔で花火。こちらも交通規制で、近づくのは何時間も前から待機していないと難しそう。周辺は道路に座り込んで飲んだり食べたりしながら23時過ぎからの花火を待つ人でいっぱい。f:id:mukago3:20220806015957j:image
f:id:mukago3:20220806020015j:image隅田川の花火大会を彷彿とさせる。

f:id:mukago3:20220806020049j:imageちょっと離れたところから雰囲気を楽しんで満足。

そうそう、オルセー美術館が近いので、年間パスを作った。

f:id:mukago3:20220806020120j:image正確には、友の会に入ると1年間いつでも優先入館できるというもの。フランスの文化施設は26歳か30歳を区切りに値段がグッと上がるので、それなりの値段するかなーと思っていたら、たったの25ユーロだった。週に2回くらい、散歩してちょっと見て帰ってきている。ルーブル美術館も近いので、こちらも年間パスを作ろうか迷い中。

24日はツール・ド・フランスの最終日。

f:id:mukago3:20220806021005j:image凱旋門では午後早くから女性版ツール・ド・フランスの初日レースが行われたり。

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f:id:mukago3:20220806021505j:imageお祭り騒ぎ。f:id:mukago3:20220806020425j:image

7月も熱波caniculeに襲われて40℃近い暑さの日が何日かあった。レストランや美術館に涼みに行こうかとも思ったけど、フランスは16時から18時くらいが1日の中でも一番暑い時間帯。行き帰りが辛いので、結局、熱波の予報の時は前日から準備して家にこもっている。朝に換気して涼しい空気を取り込み、午後からはカーテンを閉め切って凌ぐ。

比較的涼しい日には、生クリーム(フランス語でクレーム・シャンティイ)発祥のシャンティイ城も訪れてみたり。パリから電車で20分ちょっと。

f:id:mukago3:20220806020505j:imageお堀に囲まれた美しいお城、大半はフランス革命時に破壊されたのを、革命後に亡命先から戻ってきた子孫が再建築したそう。現在は、収集した美術品は外部に持ち出さず、展示の位置も一切変えないこと、という条件で国に寄贈されている。

f:id:mukago3:20220806020655j:image執念を感じる。

それにしても、地方都市でお城や教会の歴史を聞くと、革命時、破壊は免れたものの牢獄や工場として使用され、壁画や装飾は失われた、というのをよく聞く。モン・サン・ミッシェルもそう。f:id:mukago3:20220806020611j:image大きな石の建造物が、役割を二転三転しながらもずっと存在し続けるの、とてもヨーロッパらしい。

f:id:mukago3:20220806020519j:imageノートルダム大聖堂の美しかった尖塔は本当に焼け落ち無くなってしまっていた。