【フランス大学院留学】パリ政治学院の入学延期申請(defferal request)について
パリ政治学院の1年間の公共政策修士(MPA)に合格したけれど、入学延期を申請することにしたので、その記録です。
入学延期とは?
英米の大学・大学院では、合格したものの何らかの事情で入学を遅らせたいときに、1学期間または1年間その合格を有効とするよう申請することで入学を延期する、という仕組みが一般的に存在するらしい。例えば、2021年の秋学期からの枠で合格した場合に、2022年の春又は秋学期に入学を延期する、といったもの。
入学延期の申請は無条件に許可されるものではないので、学校側を納得させる理由が必要になる。インターンシップをするから、仕事で重要なプロジェクトにアサインされたから、奨学金が獲得できなかったから 等。
学部留学ならばある程度ふわっとした理由でも許可されるかもしれないけれど、この記事(How to Request an Admissions Deferral)を読むと、大学院の場合は、延長期間後に確実に入学する意思や根拠を示すことが必要だと思われる。
パリ政治学院の場合
パリ政治学院のQ&A(Defer my enrolment Master's programme)には、Dual degree以外の修士課程は入学延期申請が可能、と書いてある。ただし、申請は無条件で許可されるわけではない、とのこと。
パリ政治学院:どうやって申請するの?タイムスケジュールは?
パリ政治学院の修士に合格すると、合格者用プラットフォームのリンク、ID、パスワードが送られてくる。そして、プラットフォームにログインし、10日以内に合格を受け入れるかどうか回答するように、というメッセージが添えられている。
合格者用プラットフォームにログインすると、3つの選択肢
1.合格を受け入れる
2.合格を受け入れて入学延期を申請する
3.合格を受け入れない
が示されるので、ここで入学延期を選択し、申請理由を記載して提出する。
タイムスパンについて、私の場合は以下のように進んだ。
2020年12月 出願書類を提出
2021年 2月 conditional offer(英語要件を満たせば合格)受領。
5月28日 英語の試験結果を提出
6月 2日 合格通知受領。受け入れor拒否の提出期限は6月12日
6月 4日 defferal request提出
6月16日 defferal requestが受け入れられたとの回答を受領
入学延期の理由は何を書くべき?
パリ政治学院の場合、入学延期の理由は、オンラインフォームに入力する形で、特に文字数制限もなかった。ただ、入力に手間取っていると画面の有効期限が切れて提出できなくなってしまう。いったん書いたものが消えてしまうのは悲しいし、メモ帳などに書いてからのコピペが吉。
理由は以下のように書いた。
・派遣元から、2年間の留学期間が認められていること。ただし2年目は1年目よりも発展させた学習内容であることが求められていること。
・パリ政治学院のMPAでは選択授業が豊富で専門的な内容を学ぶことができるが、もう一つの志望校は、フランス語で授業が行われるため、パリ政治学院と比較すると、政治経済の一般的な内容になる。
・したがってパリ政治学院での学びをより有意義にするために、入学を1年間遅らせて、2年目の留学としたい。
・なお、学費については2年間の保証がある。
・質問や追加で提供できる事項があればご連絡いただきたい。
フランス政府もパリ政治学院も、2021年度の留学や学習に対するCOVID-19の影響はほとんどなくなっていることを強調する流れにあるので、それを理由にはしないで、
・留学全体の計画からして1年延期したい→1年後には入学する意志があること
・財政的な補償があること
を示すにとどめた。
パリ政治学院:入学延期後の手続き
パリ政治学院の1年間の修士の学費は、他のフランスの大学院と比べて高額(22,000€ 300万円弱)なので、デポジットを求められたらどうしよう、、などと少し心配したが、入学延期申請が受け入れられたあとの手続きは特になにもなかった。
入学延期受け入れのメールには次の内容が記されていた。
・2021-2022年について入学延期申請を受け付けたので、2021年の入学は認められない
・入学延期が有効なのは1年間のみ
・2022-2023年の入学について、2022年の春に再度学校から連絡をする
きちんとした留学計画があり、それに沿ってすべてがスムーズに進めばいいけれど、いつ何が起こるかはわからない。
それに、この入学延期のシステムがあるのだから、「まずは合格目指して頑張る」「いつ留学するか、どこに行くかはあとで考える」も十分あり。少しでも留学してみたいと思ったら出願してみるのがおすすめです。